自賠責保険請求

　公道を走る自動車を対象にする損害保険には、法律で加入することが義務付けられている自動車損害賠償責任保険（略して自賠責保険）と、自動車の所有者などが任意に加入する自動車保険（保険会社によっていろいろな愛称をつけています。）の二種類の保険があります。これらは、強制保険と任意保険などと言って区別しています。
　任意に加入する自動車保険は、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険、無保険車傷害保険、車両保険や各種の特約がセットになっていて、自動車を所有、使用、管理することによって発生する、相手方への損害賠償、自分の身体の傷害、車の修理代などがカバーできるようになっています。
　一方、自賠責保険は、他人に与えた人身損害（死亡、後遺障害、ケガ）のみを対象とした、賠償責任保険です。
　本来、加害者が相手方に損害賠償する原資を確保するための保険ですが、加害者が対応しないと被害者が泣き寝入りになりかねないため、「被害者請求」という制度を合わせ持っています。